目的別4つのキャリアアップ方法

介護の業界で働きながらキャリアアップを目指すにはどのようにすればよいのか、目的別に4つ紹介する。

まずは、上位の資格を取得する方法についてだ。介護業界では、「介護職員初任者研修」「実務者研修」「介護福祉士」の資格を取るという流れが基本となっている。その後に、介護職員のマネージメントを行う「認定介護福祉士」、医療に関する知識を身につけて医療スタッフとスムーズに連携を行うための「医療介護福祉士」、利用者の相談援助を行う「社会福祉士」などの資格を取ることによって、年収アップも見込めるだろう。

次にご説明するのは、相談援助を行うための資格を取得する方法だ。最適なケアプランを作成するケアマネージャーになるための「介護支援専門員実務研修受講試験」、利用者やご家族と介護スタッフとの仲介を行う生活相談員になるための「社会福祉士」、ホームヘルパーのスケジュール調整や手配を行うサービス提供責任者になるための「実務者研修」などの資格を取ることが必要である。

3つめは、介護施設や事業所の運営を行う施設長や管理者になる方法だ。特別養護老人ホーム・介護老人保健施設と言った施設形態によって、実務経験や必要な研修などの資格要件が異なるので注意しよう。また、独立して自分で施設や事業所を開業する、という方法もある。

4つめは、介護福祉士としての経験を別の分野で活かす方法だ。例えば、看護師国家試験に合格して看護師へ転職をすることで、今までは携われなかった医療の分野からも利用者をケアすることができる。他には、理学療法士や作業療法士になって、リハビリテーションを行うという方法もある。

介護のキャリアアップにつながる実務者研修

介護の現場が人手不足と聞いて転職を行うと補助業務しかできない立場よりも、しっかりと資格を取得して働きたいという意欲が出てキャリアアップを目指すことも多いだろう。国家資格であり介護福祉士を将来目指すのであれば、養成施設に入るか福祉系の学校を卒業するあるいは実務経験を3年以上経て実務者研修を450時間受けることで取得を目指すことが可能だ。

実務経験ルートから国家資格を目指すことが改正により面倒さが増したように思えるが、実務者研修がプラスされたことでメリット面も出てくるのである。これまで医師や看護師しか行えなかった介護者に対するたん吸引とともに、経管栄養の基礎知識を学ぶことが可能になるのだ。キャリアアップのためには欠かせない知識と技術であり、多くのことができるようになって現場での活躍のシーンも増えてくるだろう。

実務者研修の修了か介護福祉士の資格があれば、サービス提供責任者になることができるのも魅力だ。訪問介護事業所においては必ずいなければならない存在がサービス提供責任者であり、実務者研修を受講してサービス提供者になった人は介護報酬の面から考えても重宝されている人材で多くの事業所で求められている存在だ。

利用者によりよいサービスを提供するとともに自身の介護に対するキャリアアップを目指すことは、介護業界で働く際には欠かすことができないもので、専門家として長く働き続けることを可能にするのが資格取得によるスキルアップだ。キャリアアップのノウハウを知りたいのならこちらのHPが参考になる。